バイオマスを用いた機能性材料の開発

バイオマスを炭素系材料に変換する手法として知られる水熱炭化では、得られる材料に細孔が少なく、比表面積が小さいという課題がありました。この研究では、水熱炭化時の温度と溶媒を制御することで、原料の加水分解を促進し、細孔形成の阻害因子となる微小球体の形成を抑制できることを見出しました。その結果、従来の水熱炭化手法では実現が難しかったメソ細孔と100 m2/gを超える比表面積を併せ持つ材料を開発することに成功し、ガス吸着材としての利用が期待できます。

杉江 紗矢香(D1)による研究成果で、Environmental Science and Pollution Research (https://doi.org/10.1007/s11356-024-34217-6)に論文が掲載されました。