果樹栽培において発生する剪定枝は、一般的に廃棄物として処理されていますが、本研究ではこれらをバイオマスエネルギー資源として有効活用する手法を検討しました。剪定枝は高い水分含有率を有するため、そのままでは燃料利用が困難です。しかし、水熱処理技術を適用することで、この課題を克服することが可能となりました。さらに、処理条件の最適化により、褐炭に相当する高位発熱量を持つ固体燃料への変換に成功しました。本成果は、農業廃棄物の有効利用を通じて循環型社会の構築および持続可能なエネルギーシステムの実現に貢献するものであり、今後は他のバイオマス資源への応用展開を想定しています。
これは上田 裕太さん(M2 創造工学プログラム)による研究成果で、Materials (https://doi.org/10.3390/ma18153425)に論文が掲載されました。